医学生との共同学習会
2023年度
「東日本大震災を知る」震災関連企画 開催
2023-05-27
山形県民医連主催の学習企画として、5月22日(月)に震災ドキュメンタリー「原発故郷3650日」の上映会を、27日(土)に震災語り人(かたりべ)の方による特別口演会を開催しました。
22日の上映会では、避難中に当時中学生だった息子を自死で喪った男性の話や、避難先から一時帰宅した際に亡くなったペットたちと対面した夫婦の話、村の存続のために核のゴミの最終処分場選定調査へ名乗りを上げた北海道の町の話など、震災発生から10年以上が経っていても、原発事故の影響が深く残ったままの福島の現状について学びました。
27日の特別口演会では、「NPO法人 富岡町3.11を語る会」の代表である青木淑子さんからお話をいただきました。青木さんからは「原発事故の被害は目に見えないものであり、目に見えないものはどうしても他人事だと感じてしまうのが人間です。福島県内の中間貯蔵施設や12年かかっても廃炉にならない原発、汚染水問題のように、自分たちはまだ崩壊と創世の狭間にいます。原発事故は無残なもので、人の営みもつながりも奪っていきました。一斉避難したあの日を境に、今でも連絡がつかない人がいます。そして、国の命令で避難をした人々は、避難指示が解除されて富岡町へ戻ってきたときに、”自分がこの家を守れなかった”、”自分の代で潰したんだ”と自責の念に駆られながら朽ちた我が家を壊しました。物理的なバリケードは無くなっていきますが、人々の心と心の間にある見えないバリケードを丁寧に外していかなければ、富岡町の未来は語れないのです」とお話がありました。