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後期高齢者医療制度実施直後アンケー

トの集計結果について

1.調査の概要

(1)調査時期/4月1日~7月29日
(2)調査対象/●山形県民医連に加盟する8法人37事業所の病院・診療所・薬局・老健施設の患者・利用者●(外来・入院)で、後期高齢者医療制度の対象となっている高齢患者・利用者及び共同組織●(医療生協組合員や病院友の会員など)の方
(3)調査範囲/山形県内
(4)調査件数/351人の集計(内訳:男性 39.3% 女性60.7%  年齢:75~80歳40.7% 81~85歳36.5% 86~90歳16.5% 90歳以上6.3% )
(5)調査方法/基本的に「事業所での職員による聞き取り」ですが、一部「患者・利用者自宅での聞き取り」 「患者・利用者が自ら記入」も含まれています。

2.アンケート結果

(1)「制度の内容を知らなかった」と答えた人が全体の45.9%でした。
「制度の内容を知らなかった」と答えた人が全体の45.9%でした。
制度開始後3ケ月以上経ってもいまだに「知らない」「わからない」と半数近くの人が答えています。「医療制度そのものがよくわからない。保険証もカードでわかりづらい」「市役所に制度のことを聞くと、はっきり分からない。ケースバイケースです。と言われ、余計に混乱します」「今ごろになって制度についてもめているのはおかしい。始まる前に、分かりやすく説明しスタートすべきだ」「事前説明がなく突然一方的なやり方は不服。後期高齢者などと呼称することから役人が考えることだ。選挙の前だけ小手先の緩和策など到底解決にならない」などの声が多数あり、75歳以上の高齢者一人一人にきちんと理解していただくには、相当の時間と手だてをかけなければならないことが示されています。
(2)保険料負担が「安くなった」人はわずか10.3%、「高くなった」人は29.4%でした。
保険料負担が「安くなった」人はわずか10.3%、「高くなった」人は29.4%でした。
保険料が3月以前と比べて、「高くなった人は約3割、一方「安くなった」人は全体のわずか1割でした。また、「どちらとも言えない」と回答された方(41.0%)の中には、「10月以降、奥さんの保険料徴収が開始されるため、その部分に対し多少不安がある」「社保本人(76歳)で後期高齢者医療制度へ移行、いきなり保険料が年344,000円となった、今までは本人負担月1万円位だったのに、ひどい制度は廃止しかない」という不安の声が聞かれました。この集計結果は、厚生労働省のモデルに使った試算結果の発表(7割程度の軽減)とは大幅に食い違う結果となっています。
(3)「保険料の年金天引き」について、半数近く(49.6%)の方が「困るのでやめてほしい」と回答。
「保険料の年金天引き」について、半数近く(49.6%)の方が「困るのでやめてほしい」と回答。
全体の半数近くの方が、「保険料の年金天引きをやめてほしい」と答えています。「同意がないのに自動的に年金から引かれるのはいい気持しない」「手許にくる年金が減ることで、金額をみて精神的に落ち込んでしまう」「保険料の差など説明もないまま天引きになった。事前に額がわかればまだ話はわかるが、市からの説明がない。元来保険料が減ると言われていたのに」「保険料の天引きは納得できない。支払うにしても自分の財布から出したい」「訳の分らない中、年金から色々とひかれびっくり。年をとって少し楽になるのかと思っていたのに、早く死んだほうがいい様な制度にすごく怒りを感じます」「保険料を年金から天引きするのは行政にとって好都合でも年寄りには酷だ」「朝令暮改式の発言が相ついでいるが、もっとはっきりしたことを決めてから実施していただきたい。今もってどうなるのかわからない状態では不安で一杯。一香おかしいことは、年金から差引きというのは、受給者からいつ承諾を受けたのか。私は承諾した記憶はない」「2年前に決められてから何の説明もない。4月に天引きしないでもらいたいと2回ほど市役所に行ったが「厚労省で決められているので絶対駄目だ」との答え。結果的にはどういうわけか天引きがなかった。この説明もない」など、痛切な怒りと不安が多数寄せられました。
(4)医療費の窓口負担については、「変化がない」と言われてきましたが、「高くなった」と答えた人が全体の1割以上(12.8%)もいまし た。
医療費の窓口負担については、「変化がな い」と言われてきましたが、「高くなった」と答 えた人が全体の1割以上(12.8%)もいまし た。
(5)3割強(34.8%)の人が「制度導入によって困った」と答えています。いずれも深刻な内容です。
3割強(34.8%)の人が「制度導入によって困った」と答えています。いずれも深刻な内容です。
多くが「保険料が高くなったことで、生活 費が圧迫された」ことによるもので食費や 被服費、冠婚葬祭、交際費を切りつめてい る例が多く、食生活が悪化することによる 健康破壊、交際費を切りつめによる孤立化 がいっそう進行することが懸念されます。 さらに、中には医療費が心配で病院に行き にくくなったり、介護サービスを切りつめる 例も報告され、まさに医療・介護を受ける 権利が制限されることも懸念されます。
(6)アンケートの中で高齢者の具体的な声を聞いていますが、いずれも高齢者の深い怒りや不安の声でした。
 
「お年寄りに聞こえの良い制度ではない。早く死ねと言わんばかりだ」
「家族と同居なら何とか暮らしていけるが、そうでなければ暮らしていけない。生きていけない」
「75歳以上で線引きされているようで厭だ。名前が嫌い。今までも切りつめて生活している」
「年金のみの収入(月4万円)で、介護サービスも生活費も切りつめて、やっと暮らしているのに、知らないうちにお金がとられている。生活できない」
「医者にも多くかかるようになる老人に、病院にかかるなって言うことだ」
「これまでの老人健診が受けられなくなった」
「困ったを連発しても、誰も助けてくれない。無駄なことには使わず医療に目を向けて欲しい」
「テレビでは収入の少ない人は保険料の負担が減ったと言っているが、そうは思えない。たくさん収入のある人には、負担を増やすようにならないのか?」
「制度自体がだめだと思う。弱者をいじめ金持ちだけ優遇されている。高齢者の医療費は無料にすべき!」
「後期高齢者がはじまってかどうかは分らないが、病院や医師は年寄りの病人にやさしくなくなった。腰痛で動けず、独居のため入院をお願いしても、医師に「そんなので入院させてたら自分達が大変」と言われた。(市立病院)お金をとられるばかりで、きちんと医療をうけ・みてもらっているという気持になれない」
「診内容が減って十分な健診チェック(予防早期発見)が受けれず困る。介護保険料も天引きされて、介護保険を使って1割払い、オムツ代もかかり(オムツも土日安いところをみつけて買い出ししている)、年金は残り0円、不足のことが多い」
「3月まで息子の保険に入っていた。今度天引きされると負担が増え、年金が残らなくなる。市の健診も受けられなくなる」
「高齢者は収入もなく年金生活をしている。楽に生活している人はいないので、負担を減らしてほしい」
「詳しい説明が必要だ、広報のみでは不足。老人クラブでも市は学習会をしたらどうかと思う。道路特定財源などをTVで知って、もっと税金の使い方を明確にすべき。75歳以上は早く死ねというのか、不満である。国民健康保健でまかなえないのか?」
「軍人恩給で救われている。国で保障するのがあたり前、老後は楽しく暮らすことができるようにしてほしい。間違った方針である」
「認知症でご飯の仕度もできない近所の人が、自分で歩けるからと介護保険のサービスが使えなくなった。世の中おかしいと思う」
「名前が悪い。すぐに死んでほしいと言っているようだ。後期高齢者医療制度即時廃止!」

など今後への不安や深い怒りの声が多数寄せられています。
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